開催日時 | 2007年10月20日(土)13:25~16:00 | |
場所 | 東北大学(川内北キャンパス) マルチメディア棟6階 | |
懇親会 | 今回はありません。 |
大会プログラム
13:00 | 受付 (マルチメディア棟6階) |
13:25-13:30 | 開会のあいさつ (細谷 行輝) |
13:30-14:00 | 岡田毅(東北大学):Stanford大学SCPDにおける遠隔学習について |
14:00-14:30 | 田邉鉄・長野督(北海道大学):CALL授業にコミュニケーションを ~オンライン・ポートフォリオの活用~ |
14:30-15:00 | (株)アルク教育社:ALC NetAcademy2LMS 機能と新コース |
15:00-16:00 | よろず相談会 |
16:00 | 閉会のあいさつ(杉浦 謙介) |
発表レジュメ
発表 1 | Stanford大学SCPDにおける遠隔学習について 岡田 毅(東北大学) |
本発表は,Stanford大学の遠隔学習センターであるSCPD(Stanford Center for Professional Development)における, e-learningを主体とした教育システムを概観し,2007年8月の同センターへの視察訪問で得られた現実的な情報をこれに織り込むことにより, 日本の大学での遠隔学習のあり方に対する何らかの提案を試みるものである。 SCPDは最先端のe-learning技術を駆使し, 数百社にのぼる企業との連携のもとに,シリコン・バレー等で働く技術者や専門家に対して職業のキャリアアップに繋がる大学の講義やワークショップなどを配信し, さらには完全オンラインで工学修士号までが取得できるサービスを提供する組織である。この組織の構成や変遷等についての概観を行い, その明確な目標設定指針と運営体制を把握する。続いて,実際に同センターの製作ディレクターであるMichael Rouan博士を訪問し, インタビューやキャンパス内の設備等の見学・視察を行うことによって得られた知見を報告し,そこから浮き彫りになるSCPDでの遠隔教育の実態を理解する。 同時にe-learningサポート体制ついても考え,製品開発と同じようなe-learning開発の必要性について触れる。それは,まさにSCPDで行われているようなneeds analysisに基づいた教育システム・コンテンツの開発に共通するものである。target analysis(学習者の能力や学習スタイルなどの分析)やcontents analysis(講義内容にふさわしい講義・配信形態の分析)等に裏づけされた,明確な教育デザインのもとで運営されるべき戦略的な遠隔授業の重要性について触れる。 最後に,日本での遠隔学習やe-learningの文脈で,個々の教員が何を試み何を志向しなければならないかに関して,大学における人的資源の配置などの問題も絡めながらディスカッションのきっかけを提供できればと考えている。 |
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発表 2 | CALL 授業にコミュニケーションを ~オンライン・ポートフォリオの活用~ 田邉鉄・長野督(北海道大学) |
本学では2008年度から、前期後期週2コマの初習外国語のうち、後期1コマがCALL教室での自習授業に移行する。 TAがつくとはいえ、前期の「手取り足取り」授業から、かなりの自律を求められるようになる。昨今話題の『参照枠』も、 学習者がモチベーションを持って学習に臨み、自らの立てた目標を達成することを重視しているのであり、 自習型CALLをそういった学習モデル転換の契機とすることができれば、将来的にも役立つ学習能力を養成できると思われる。 しかし、今のところ多くの教員が想定するCALL授業とは、ネットに載せられた課題をこなし、定期的に行う小テストで達成度を測り、 最終試験で合否認定をするような授業である。つまり教員とTAに厳密に管理されて全学レベルで統一された学習内容をこなすことが重要であり、 自律学習どころか、完全な管理体制への移行につながりかねない。 今回のCALL授業は、完全自習への移行ではなく、授業と授業の間をつなぐ、対面授業を補完するものであるから、 CALL授業自体の学習管理や成績管理はさして重要ではない。むしろ対面授業に臨む学習者のモチベーションを維持し、高めることを重視すべきである。 CALL授業は、instruction(教示)、autonomy(自律)、collaboration(協調)の三大要素で成り立っている。従来の初習外国語のCALL実践は、 教師が全てを掌握するという意味で多くがinstructionを軸に行われ、autonomyやcollaborationも教師やTAのコントロールの下で行われるものであった。 私たちは学習者同士が学習について気楽に語り合う、有機的なコミュニケーションが、教師のコントロール下でのcollaborationと同等、 もしくはそれ以上に学習者のモチベーションを高めるのに役立つと考えた。そこで学習達成を記述して以降の学習につなげるためのportfolioを、 3人ないし5人の学習者で共有することによって、コミュニケーションの場を設ける契機とし、学習効果を検証したい。 |
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発表 3 | ALC NetAcademy2 LMS機能と新コース ((株)アルク教育社 |
アルクでは2006年7月にALC NetAcademy2をリリースし、現在までに150校を超える大学短大、高専、高校に導入されました。 旧バージョンのALC NetAcademyをご利用の学校からはALC NetAcademy2開発にあたり、操作性、利便性に対して、多くのご要望をいただきました。 その中でも特に「学習の動機付け」「学習の継続」を促す仕掛けや「履歴管理、分析方法」については多くのご意見をいただき、 LMS機能の改善案に盛り込むことにより、先生方に利用しやすいシステムづくりを目指しました。今回はそのLMS機能を中心にご紹介致します。 また、2008年3月リリース予定の「新技術英語コース」や「中国語コース」も紹介させていただきたいと考えております。 【ニックネーム登録と学習ランキング】 【お知らせ登録】 【道場】 【履歴分析】 |